スペインのバスケットボール育成システムから学ぶ「身に付けるべき力」

京都にはまだあまり文化のないバスケットボールスクールというものも

 


他の都道府県にはチラホラ見ることが出来ます。

 


大阪のKAGOとか、

 

奈良のskillelementsとか

 

めちゃくちゃ盛んに活動されています。

 


ただ、やっぱりスクールの先駆けと言えば「バスケットボールの家庭教師」を運営しているERUTLUC(エルトラック)じゃないかと思います。

 


代表の鈴木良和さんはJBAの推奨するジュニア世代のトレーニング講師を行なっていたりする方です。

 


鈴木良和さんは、よくスペインにバスケットボールや、それに関わる組織の運営など学びに行きます。

 


スペインは世界的にみてもバスケットボールが非常に盛んな国の一つで、育成に定評がある国です。

 


ナショナルチームの成績を見ても、

 


・2006年  世界選手権優勝

・2008年  北京五輪準優勝

・2012年  ロンドン五輪準優勝

・2016年  リオ五輪第3位

・2019年  世界選手権優勝

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2019年 世界選手権優勝

 


という風に、しっかりと結果を残しています。

 


当然、NBAに在籍している(していた)スペインの選手もいます。

 


パウ・ガソルトレイルブレイザーズ)

・マルク・ガソル(グリズリーズ

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パウ(左)とマルク(右)は兄弟です。2人ともNBA選手でスペイン代表。すごすぎ。

 

・リッキー・ルビオ(サンズ)

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14歳でスペインにてプロデビュー。20歳でNBA入り。天才。

・ホセ・カルデロンピストンズ、2019年引退)

 

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渋いプレースタイル。引退してもNBAに関わっているみたいですね。


などの選手を輩出しています。

 


こういった実績を残しているスペインのバスケットボールは、非常に先進的で

 


個の力が非常に際立ったアメリカにも負けないような

 

組織的かつ機能的なバスケットボールをジュニアのカテゴリーの時から

 

体系的な指導と激しい競争によって磨かれていくシステムが既に構築されています。

 

 

 

そして、そんなスペインのバスケットボールでは、ジュニアのカテゴリ(日本でいうところのU15なので中学生まで)にて

 


必要とされているスキルやメンタリティが明確に示されているんですね。

 


これは全ての指導者と選手が共通認識をしており、チームごとに練習メニューの違い等があったとしても

 


選手が練習や試合を通して目指していくべき姿というのがしっかりと統一されています。

 

 

 

おそらく日本のバスケットボール協会も、スペインの育成システムにならってジュニア世代から強化していくつもりなんだと思いますが、

 


まだまだこれまでの日本のシステム(部活動中心でチームごとに偏りのある指導概念)から抜け出すことができていません。

 

 

 

 

 

 

以下に、スペインのバスケットボールにおいて選手がジュニア世代に身につけるべき力を書いておきます。

 


自分がこれからどういう選手になっていきたいのか?をイメージする際の参考にして頂けたらと思います。

 


①心(メンタリティ・戦術に関して)

ー勝利を求め、負けず嫌いである。

ー組織としてプレーする為、チームの勝利にどう貢献するか、献身的であるか。

ー積極的なリングに向かってアタックができる、一生懸命にプレーする。

ー組織的なゾーンオフェンス・ディフェンスプレスについて理解している。

 

 

 

②技(スキル・アビリティについて)

ー正確な状況判断(状況把握)の基礎を習得していて、プレーの合理的な判断ができる。

ー個人だけでなく、味方が関わる個人スキル(スペーシングなど)を理解している。

 


③身体(フィジカル・コーディネーション)

ーコンタクトに対して抵抗をなくし、力強く攻め、守れる身体を作る

ー耐久力・持久力・動作に必要な部位の筋肉を身につけていくこと

 

 

 

 


細かい内容や順番は違うかもしれませんが、だいたいこういう内容です。

 


スペインらしいというか、ヨーロッパの選手は②技(スキル・アビリティ)の部分の

 


「プレーの合理的な判断ができる」というのが、

 

いかにもヨーロッパの選手の特徴って感じがします。

 


とにかく、プレーにおける状況判断が賢い選手が多いイメージがあります。

 


体格や身体能力に劣っていても、

 

ヨーロッパの選手がNBAにきても非常に長期間にわたって活躍できる理由は、

 

こういう数値化することが難しいいけど、

 

とても大切な能力をジュニア世代の時から磨かれているからかもしれませんね。

 

 

 

今の自分が行なっている練習やトレーニングが、上に書いてあるような力を養うことができるものなのか、

 


一度、自分で考えてみてください。

 


きっと良いヒントになるはずです。