アメリカの育成はとにかく「競争」と「選抜」
昨日、スペインの育成システムの言葉を紹介したのですが
じゃあバスケ大国のアメリカはどんな育成をして、あそこまでバスケットボールが盛んで強い国で居続けられるのか?という事も簡単に説明しておきます。
答えは単純で、アメリカの中でバスケットボールは特に人気のあるスポーツなので
ジュニア世代からより高いレベルでプレーしたがる選手はたくさんいます。
そういった選手達を「選抜」して、ふるいにかけて、選び抜かれた精鋭達で練習をして・・・という事を中学校入学の時から行っている訳です。
当然、高校に行けばより高いレベルの選考があって、地区の選抜でまたふるいにかけられて・・・。
さらに、高校の時点で地区や全米のランキングなんかも出てくるので
各大学は早い段階から将来有望な選手をリクルートしていきます。
大学では奨学金をもらって、いわゆるNCAAと呼ばれるNBAにも負けない人気を誇る全米の大学バスケトーナメントに出場することが出来ます。
今、ワシントンウィザーズでプレーしている八村塁選手もこのNCAAのゴンザガ大でプレーしていました。
まぁ要は、選手も豊富だしとにかく上手い選手がドンドン出てくるから
後は、競わせる場をしっかりと整理しておけば・・・という感じです。
かなりザックリ言うと・・・。
だから、ビックリする事にアメリカのジュニアのカテゴリ(7~11歳とか中学、高校生)のシステムが2018年に整備されていたりするんですね。
日本のように、『中学生まではゾーン禁止』とか『ボールの大きさ』とか『3Pラインをジュニアの時には無くす!』というようなルール整備が2018年に行われているんです。
逆に今までこういったルール整備をしてこなくて、それでも世界トップレベルの実力を誇る選手がウジャウジャといたのかよ・・・
というところが何ともアメリカらしいですね。
ただ、記事の中にもあるようにキング「レブロンジェームズ」は最近のアメリカの育成世代にも大人の事情が深く関わりすぎて
レブロンが子供の時と(おそらく良くない方向で)環境が大きく変わっていると警鐘を鳴らしていたようですね。
NBAって今アメリカの三大スポーツの中でもトップクラスにお金がかかっていて、かつ人気のあるスポーツらしいですね。
なので、高校や大学の選手リクルートが過熱しすぎているのと
子どもたちにとっても、NBA選手になるというのは経済的にも社会的にも
大きな夢や目標になっているんです。
なので、昔のジュニアスポーツはシーズン制といって、冬と夏で行うスポーツ競技が変わっていたのですが、
最近は「バスケットボールしかプレーしない選手が増えてきた」らしく、
この状況をレブロンは危険だと言っているわけです。
レブロン自身も学生の時にはアメリカンフットボールをプレーしていたみたいですね。
だから?今でもタッチダウンパスの精度はハンパなく高いです。
直接的な理由になるかは分かりませんが、大切な根拠ではあると思います。
プラス、レブロンはピックアップゲーム(寄せ集めで年齢等に関わらず、その場にいるメンバーでゲームを行うこと)の大切さも語っています。
「自分はピックアップゲームを通してスキルを高めていった」と。
やっぱりバスケに限らず全てのスポーツにおいて「負けたくない!」とか「勝ちたい!」とかいう思いは根本的な強いエネルギーになりますよね。
そういう思いが根底にあって、プラス競技を心の底から楽しむという事が一番の上達への道だと思います。
ヨーロッパの育成システムとアメリカの育成システムは大きく異なる部分がありますし
どちらが良いかというのも僕には分かりませんが、どちらからも学ぶべきことはたくさんあると思います。
僕自身、まだまだ知らないことや分からないことだらけなので
いつか両国のバスケットボールを実際に目で見る機会を作るために
スペインとアメリカに行きたいという夢があります。
ていうか、出来るだけ早く行きたい。
今回、このブログを書くにあたって参考にさせてもらったサイトをいくつか紹介しておきます。
時間がある時にでも読んでみてください。
https://news.yahoo.co.jp/byline/oshimakazuto/20200210-00162423/
Rei Watanabe noteブログ
https://note.com/cager/n/ncc1e03dd289b
RISEバスケットボール
https://riseas-basketball.com/new-guideline-for-youthdevelopment/
ゴールドスタンダードラボ
http://goldstandardlabo.com/blog/2014/01/06/trainingsystem/
Number web
https://number.bunshun.jp/articles/-/827297
静岡ジムラッツ
http://tsukai-shizuoka.jp/column003.html
Hatch stadio