大会を運営する側の視点
12月27日~28日にかけて、京都でU15カテゴリーの大会を開催した。
京都、大阪、滋賀、兵庫、愛知、徳島、福井から合計11校が参加して、熱戦を繰り広げた。
今年で3回目の開催になるが、僕は今年初めてチームでの参加をせずに大会の運営のみに徹することができた。
今年の大会を振り返って、新たに気付いた事や改めて感じた事を残しておきたい。
①準備が全て
まぁ、正直ここに集約されるんですけどね。
毎年の事だが、事前の準備は細やかな気配りと膨大な事務処理、そして多方面へのコンタクト等やらなくてはいけない事はたくさんある。
会場の確保、参加への呼びかけ、大会要項や対戦表などの作成と配信の連絡、宿泊先の確保、宿泊人数の把握と連絡、食事の提供、懇親会のセッティング、会場との打ち合わせ、運営ボランティアへの連絡などなど細かなものまで数えるとキリがない。
正直言うと、めちゃくちゃ面倒くさい事だらけである。
比較的、参加校の少ないこの大会でも膨大な量の仕事があるので3年連続で主催していてもなかなか慣れない事がたくさんあるし、早めに動いていても、直前までバタバタとする事は避けられない。
特に今年は、会場が増えた事で自分が現場にいない場面があったので、そこの部分の連携が上手くいかなかった部分もあった。
幸い、参加校へ負担がかかることは無かったが、この部分に関しては次回以降への課題である。
②参加校の満足度を上げる
この大会は、他の大会と差別化を図っている点が幾つかある。
1つ目は試合数が多い事である。
参加校を絞る事によって試合数を多くし、スターティングメンバ―だけでなくベンチメンバーや下級生の強化も図る事ができる大会である。
普通、カップ戦や大会に参加すると2試合分(8分×8Q)のゲームが組まれている。
しかし、これはほとんどのチームがスターティングメンバ―のみで戦い、ベンチメンバーはお昼休みの休憩時間などに自分たちだけで試合を行うなどの場面が多い。
しかし、僕が主催する大会は全チーム最低でも3試合分のゲームを組んでいる。
前半をスターティングメンバ―が戦う勝負にこだわった試合を行い、もう1試合分(8分×4Q)はベンチメンバーや下級生主体で行う。
普段、なかなか試合経験を積むことができないメンバーもここで経験を積むことができるし、人数の多くないチームも実践を想定した試合と、練習に特化した試合を行う事ができる。
2つ目は、公式戦と同じシチュエーションを作っている事である。
2日目の順位決定戦には公式の審判を派遣してもらい、公式戦と同じタイムスケジュールで試合を行っていく。
また、会場となる体育館も京都の準決勝・決勝が行われる会場である。
2面のコートが取れ、観客席があり、会場の奥行や天井の高さも通常の中学校の体育館とは全く異なる会場であることだ。
選手にとっては、こういった会場で試合をすること自体が緊張感を高めてしまう要因になる。
だからこそ、特別な会場で試合を行う事への「慣れ」というのは非常に大切だと考えて会場を確保している。
練習試合ではなく公式戦の空気感での試合は選手にとって非常に貴重な経験となる。
当然、お金もたくさんかかるが、それだけの価値があると思っているので、ここは今後も譲れない。
これらの要素をそれぞれ満たしている大会はあっても、全て満たしている大会は自分自身は経験した事がないので、唯一無二の大会だという自負はある。
③京都という土地のネームバリュー
これはバスケとあまり関係のない話だが、京都という土地は他の都道府県の方からすれば魅力的な土地のようである。
僕は京都で生まれ育ったから、あまり魅力を感じていないが、実際今回の大会に参加したチームの保護者の中には、京都観光を兼ねてチームに帯同していた保護者もいた。
また、指導者の家族もバスケの大会に参加するという事は抜きにして「京都に行く」という点に「ズルい」と言っていたらしい。笑
だから、僕は来てもらったチームや関係者にはできるだけ京都で味わう事の出来る観光や食事を提供できるよう意識している。
今回の懇親会会場に設定したのは、西院の串虎というちゃんこ鍋屋さんである。
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260401/26011139/
ここは、映画村に撮影にくる俳優やスポーツ選手などがお忍びで来るお店である。
京野菜や近江牛、美山の地鶏などを使用しており、知る人ぞ知るお店である。
また、選手や保護者に泊まってもらった宿泊先は、宇多野のユースホステルである。
https://www.yh-kyoto.or.jp/utano_yh/
ユースホステルなので、食事付きでも格安で泊まれるだけでなく、設備も非常にキレイでそこいらのビジネスホテルよりも断然雰囲気が良い。
金閣寺や龍安寺、嵐山などの観光地からもアクセスが良く、今回宿泊した選手や保護者からも好評だった。
もちろん、バスケを第一の目的にしてほしいのだが、それ以外の部分での魅力というのは最大限に活かして、この大会への動機づけとしていきたい。
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最後に、これは3年間継続して感じた事だが、年々参加してもらえるチームの熱量が高くなっているというか、指導者もチームも保護者もバスケットボールが本当に好きで、年末の忙しい時期にも関わらず快く参加してもらえるチームばかりである。
この大会で出逢えたチームや指導者もいれば、他の場面で知り合い、この大会に参加してもらえたチームもある。
そういったバスケットボールを通じての出逢いに心から感謝したい。
僕自身がこの大会を運営していく楽しさが、毎年更新されているのである。
そして、この大会の主催となって中学生のバスケットボールの発展に多大なるご支援を頂いている京都両洋高校の女子バスケットボール部に感謝したい。
なかなか、直接的な貢献ができないことが申し訳ないが、いつかこの大会を通じて両洋高校の存在を知った選手が、両洋高校だけでなく京都のバスケットボールをけん引してくれる事を願いつつ、大会の締めくくりをしたい。
来年も頑張るぞー!!
では、またのちのち。